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4.292020
主婦の知恵コラム「自律神経を整えるコツ」
目次
「自律神経を整えるコツ」
暑くもないのに汗が出たり、突然動悸がしたりという症状は誰もが経験するものですが、こういう状態が長く続くようなら自律神経失調症を疑ってよいでしょう。
人間の体の中には、神経が無数に張り巡らされており、内臓、血管などの働きをコントロールして体内の環境を整える神経が「自律神経」です。
知覚や運動を司る神経とは違い、自身の意思とは関係なく動いています。
心と体の状態を活発にする交感神経と、心と体を休ませる副交感神経がうまくバランスを取りながら動いているおかげで、私たちの健康は保たれていますが、自律神経が乱れると心や体にさまざまな支障が出てきます。
今回は、ちょっとした原因でも起きる可能性のある自律神経の乱れを防ぐために、
自律神経を整えるコツをご紹介していきます。
誰にでも起きてしまう「自律神経失調症」
自律神経失調症とは、自律神経の乱れによって起きる吐き気や多汗、頭痛、肩こり、手足のしびれ、動悸、全身のだるさ、めまい、不整脈、不眠などの症状が出る疾患です。
自律神経には、昼間など活動しているときに動く「交感神経」と、夜間などのリラックスしているときに動く「副交感神経」の2種類があります。
交感神経が強く働くと血圧が上がって瞳孔が拡大するなど、心や体が興奮状態になることを指し、副交感神経が活発に働けば、血圧が下がり瞳孔は収縮し心拍数も安定していき心や体が休息している状態となります。
◇自律神経の乱れから起きる体調不良とは
自律神経のバランスが崩れてしまうと、内臓の動きに影響が出てきます。
例えば、胃酸が過剰に胃の中で分泌されて、痛みや胸やけを感じる「神経性胃炎」とか、腸のぜん動運動がスムーズに行かず、下痢や便秘が起こる「過敏性腸症候群」になります。
また、突然呼吸がうまくできなり、息苦しさやめまいに手足のしびれが起きる「過呼吸症候群」も自律神経の乱れが原因と言われています。
規則正しい生活と気分転換で、自律神経の乱れを予防
自律神経が乱れる原因は多数ありますが、その大きな原因として考えられるのは、日常生活の人間関係や仕事のプレッシャーなどから起きる精神的ストレスや過労、慢性的な寝不足などの不規則な生活と偏った食事などからくる生体リズムの乱れ、また細かいことが気になる性格、女性においては更年期障害で女性ホルモン分泌が減少することからも自律神経が乱れることにつながっていきます。
◇自律神経が乱れないようにするための方法
ストレスの多い現代社会では、昼夜を問わず交感神経が過剰に動いている場合があり、自律神経が乱れやすい環境にあります。
自律神経が乱れないようにするには、まずは心や体の興奮を鎮める副交感神経が働くようにすることが解決方法と言われています。
人間関係や仕事のプレッシャーによるストレスを和らげるには、気持ちを大きく持ち細かいことを気にしないようにすればと言いますが、それはなかなかできないものです。
そこで、意識的に副交感神経を活発に動かし、リラックスしていく方法を行うことで、少しでも自律神経の乱れを抑制することが大切です。
例えば、お気に入りの曲を聴き気持ちを穏やかにするとか、帰宅したら40度くらいのぬるめの湯に30分ほど浸かるなど、生活の習慣的なことを工夫することもおすすめです。
実践してみたい自律神経の乱れをカバーするコツ
◇日常生活でのストレス解消方法「オン」と「オフ」の切り替え
日々の生活で起きるストレスに対応するには、仕事や勉強のオンタイムと休息のオフタイムの切り替えをはっきりと分けていくことが重要です。
例えば、仕事を終えたらまっすぐ家に帰るのではなく、カフェに立ち寄るとか書店で立ち読みするとか、ウィンドウショッピングで街の散歩をするなどして、心も体もオフタイムにするために寄り道をすることをおすすめします。
◇ウォーキングで副交感神経を活発にする
セロトニンという神経伝達物質には、私たちの気分を左右する副交感神経の働きを高め、自律神経のバランスに作用します。
セロトニンが低下すると、自律神経が乱れ不安な気持ちが強くなり、イライラして怒りっぽくなったりもします。
そこで、セロトニンを体内に増やし、自律神経の乱れを抑制していきましょう。
それには、ウォーキングや軽いジョギングなどの運動が最適と言われています。
運動を始めて5分ほど経過すると、体内のセロトニン濃度が高まり、人にもよりますが大体20~30分でその量はピークに達します。
それ以上運動を続けても、今度はセロトニン機能が低下していきますので、ウォーキングで疲れが出るほどは歩かないようにすることを心がけましょう。
まとめ
人間の体内には無数の神経があり、その中で、内臓の働きなどを調整してくれるのが自律神経です。
自律神経は、ストレスや生活サイクルの乱れによって神経バランスが崩れてしまいます。
自律神経のバランスの乱れは、心や体にさまざまな支障が出ますので、日々の生活で自律神経のバランスを整えるために、心身を興奮状態にする交感神経の働きを強くしないように、体を休ませて気持ちを落ち着かせて副交感神経の作用を強くするように心がけて健康維持を図ることをおすすめします。