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10.102019
主婦の知恵コラム「クエン酸と重曹(酸とアルカリの使い分け)」
目次
「クエン酸と重曹(酸とアルカリの使い分け)」
普段の掃除には「重曹」と「クエン酸」は、あまり使用しませんが大掃除などで大活躍するアイテムです。
重曹、クエン酸とも汚れ落としにはその力を発揮しますが、それぞれ効果が異なるためきちんと使用しないと汚れを落とす事ができません。
そこで今回は、重曹とクエン酸のそれぞれが掃除において、どのような効果を発揮するのかについてご紹介していきます。
■クエン酸とは何か?
クエン酸は、みかんやレモンなどの柑橘類に含まれている成分で、見た目は透明っぽい白い粉で安全性の高い粉末です。
汎用性も高いため、サプリメントや食品に混ぜて使用されることもあり、多種多様な分野に利用されています。
◇クエン酸の役割と効果
クエン酸は、金属の汚れなどを溶解して除去するのに適している酸です。
不溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩、鉄酸化物などは、総称して金属汚れですが、これらは主に水あかの成分と同じですので、クエン酸は水回りの掃除にとても適しています。
◇クエン酸で落とすことができる汚れとは
クエン酸は酸性ですから、アルカリ性の汚れに効果を発揮します。
たとえば、トイレの黄ばみのもとはアルカリ性のアンモニア成分なので、トイレ掃除にクエン酸はおすすめです。
日常のお手入れには、クエン酸スプレーを便器に吹きかけ、ささっと拭き掃除をするだけで十分です。
拭いただけでは落ちにくい尿石などの汚れは、トイレの内側にクエン酸スプレーを吹きかけたキッチンペーパーを一晩放置しておき、翌朝にペーパーを剥がして水を流すだけで綺麗に汚れを取れるのを確認できます。
次に、クエン酸は水垢の除去にも使えます。
水道水のカルシウム成分が固まって、白い塊のような水垢が発生します。
水垢で汚れた鏡や蛇口にこびりついた部分に、クエン酸スプレーを吹きかけたキッチンペーパーをかぶせて2~3時間放置してこすると綺麗に汚れが取れます。
また、お風呂場の黒ずみも見つけたらクエン酸を使用して掃除しておくと発生を防げます。
落とし方もかがみや蛇口の清掃と同じですが、汚れが落ちにくい場合は、使い古したハブラシなどでこすると落ちやすくなりますのでお試しください。
■重曹とは何か
重曹とは、炭酸水素ナトリウムの総称で、人体には無害のミネラル成分です。
そのため、ベーキングパウダーなどのふくらし粉の原料になるなど、食用にも掃除にも使える安心性の高いものです。
重曹は水に溶かすと弱アルカリ性となり、タンパク質汚れを分解して除去する特徴を持っています。
また、脂肪酸汚れも落とすことができるため、油汚れが多いキッチンの掃除に適していると言えます。
使用するときは、重曹は水に溶けにくく粒子が細かいので、その粒子を利用して磨くように掃除するのがおすすめです。
また、重曹は湿気を取り除くとか消臭効果などもあります。
◇重曹で落とすことができる汚れとは
重曹は、油やタンパク質の汚れに効果を発揮しますので、そうした汚れの多いキッチンの掃除に適しています。
例えば、魚焼きグリルやガスレンジの油汚れには、とても効果を発揮します。
ガスレンジの汚れなどは、重曹を振りかけてこするだけで、びっくりするほどきれいに汚れが落ちます。
また、油汚れのつきやすい換気扇も分解し、重曹水にしばらく漬け置きしておけば、こするだけで簡単に汚れが落ちてしまいます。
また、重曹は口に入っても安全ですから鍋のこびりついたコゲの汚れにも向いています。
コゲを取る方法は、鍋に水を入れて火にかけ沸騰したら、そこに重曹を大さじ一杯ほど入れて10分ほど沸騰させます。
あとは、お湯を捨てて鍋を洗うと簡単にコゲが落ちていきます。
また重曹は消臭効果もありますので、カーペットなどの掃除にも役立ちます。
特に、大きいカーペットは簡単に洗濯もできませんので、そういう場合に重曹は役に立ってくれます。
使い方はとても簡単で、重曹の粉をカーペットに振りかけて擦りこんで、1時間ぐらい放置してから掃除機で重曹の粉を吸いこむだけです。
これだけで、埃も臭いも掃除機が吸い取ってくれますので、とても簡単ですからぜひお試しください。
■まとめ
クエン酸は酸性、重曹はアルカリ性のため、特徴も効果も異なりますが、クエン酸と重曹を混ぜたとき発生する泡は、キッチンやお風呂、洗面所などの排水口を綺麗にすることができます。
発生する泡には、汚れを浮き上がらせる特徴があり、軽いヌメリ汚れなら擦らずに洗い流すことができます。
重曹とクエン酸を混ぜて使うときは、重曹を汚れ部分に万遍なくふりかけ、15分ほどそのまま放置してください。
15分経ったら、コップ1杯の水にクエン酸をスプーン1杯ほど混ぜたクエン酸水を排水口にかけると泡が発生し、泡が収まってから水道水ですすいだら終了です。
排水口の臭いや汚れまで流せますが、こびりついた汚れまで落とせませんので、それをお忘れなく!